
午前中は大雨だったけれど、
お昼ごろにはすっかり晴れて散歩日和。
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<禾本(かほん)の丘へ>
未草の最終自宅展示会へ。
造形作家の小林寛樹さんと布もの作家の庸子さんの
ご夫婦でなる、『未草(ひつじぐさ)』。
自ら作る暮らしにこだわり、朽ちた木や鉄、流木などを使い、
家具や生活雑貨、彫刻の制作、また古い布で身の回りの
布ものを制作されています。

(庸子さんの製本による招待状)
展示会が行われた古い家はすべて自分たちで修復、改装を行い、
釘一本から庭の植物まで手をかけた素晴らしい住処。
しかし、大家さんが亡くなられ、8月には取り壊しが決まっています。
とても残念な気もするのですが、自分たちで丁寧に解体して
4年の月日をかけて開拓している黒姫の土地に全て運ぶそうです。
もちろん庭の植物、芝生も全て。
黒姫は小林さんが十数年かけて探して来た理想の土地。
そこに住むことを決めてから、自ら森を伐り拓いてきました。

『静謐の森 古い一本の樹 泉に睡る未草
いつか見た風景
「ここだ」
「ここだね」』

『祈り
此の地で暮らすことをお許しください』
(書籍 『禾本の丘』より)
開拓中に切り落とした花や見つけた古木は
小林さんの作品の中にその美しさを留めています。
清貧で力強く、美しい二人。
再び勇気をもらいました。
そして、楽しみにしていた展示会中の日替わり出張喫茶。

この日はご夫妻の友人でもある、
天然酵母パン柴田さんのバナナ酵母パンとスコーン&
珈琲カブさんのネルドリップコーヒーと
組み合わせて食べる2種のカカオペースト付きプレート。
作り手の愛情を頂いているようなおいしさ。
癒されつつも、気持ちはピシッとなるのでした。